トレーナーにありがちな安直な紹介やお願いに気をつけよう




春シーズン真っただ中。トレーナー業界でも一番変化が大きい時期ではないでしょうか。私のように所属チームが変わった方、転職組、新社会人入り。

不安も大きいでしょうが、今の新鮮な気持ちを忘れずにやっていきましょう!

そんなスタートの時期にちょっと辛口な提言をしたいと思います。

 

安直なお願いや紹介に気をつけよう

インスタントメッセージで届いた内容は

先日のこと。一本のインスタントメッセージがスマホに入りました。今まで2~3回ほどあったことのある同業種の30歳前後の方。

儀礼的な枕詞が数行あったのち、本題はざっくりというと「自分の友人のS&Cコーチが仕事を探している。
どこか心当たりがあれば紹介してほしい」というものでした。

…なぜ私に?(^^;)

メッセージを送ってきた彼の名誉のために書き添えておくと、文面からは一切不自然なところはありませんでした。

自分の友人のためにできることをしてあげたい、という利他の心しかなかったのでしょう。

…しかしそのためにとった行動が「1~2度しか会っていないスポーツ現場の業界ではそこそこ名の知れたS&C専門家にインスントメッセージでお願いしてみる」であることがやはり問題です。

*こちらの記事もご覧ください⇒「悪気のない無礼にご用心」

 

紹介のありがたさを痛感しているからこそ

2018年4月22日に大阪の南森町、B-staionにて10年近く親交のあるトレーナー、奥野純也さんから依頼を受けてセミナーをさせていただくことになりました。

紹介や依頼で成り立つことがほとんどのこの業界。

実際にいただく1つ1つのオファー。タイミングや条件が合わずお断りすることもあるチーム契約のご紹介。…毎回、涙が出るほど嬉しいですし、その仲介をしてくれた方への感謝を忘れることはありません。

具体的なオファーや紹介に至るには、それ相応のリスクと覚悟がいることを私自身が感じているからです。

紹介をした手前、もしその人物がが不祥事を起こしたり期待以上のパフォーマンスが出なかった場合、紹介者の評価もまた著しく下がります。

面と向かって苦情をいってくれればまだいいですが、世の中の8割以上が何も告げられずに信用を失うだけ。

もし私の紹介者が全く期待に応えるような働きをしなかったら…

同じようなお話があった際、再び私のところに「こういった人物を紹介してくれませんか?」とオファーがくることはないでしょう。

そう考えると、おいそれと人を紹介するわけにはいきません。ましてや一度も自分が会ったことのない人物や、面識こそあっても力量が全く不明な人物。

普通に考えたら、紹介なんてできるわけないわけです。

ビジネスの世界では常識であろうこの事実。残念ながら、トレーナー業界でこの感覚がない人は多く、それがマーケットとして広がっていかない一因かもしれません。

 

「自分だけで利益を追わず、得意分野を生かしながら横のつながりを。アライアンスを組もう!」

こういった言葉はすんなりと受け入れやすいし、不安感を常に抱える自営業スタイルのトレーナーにも勇気が出る考え方。私自身も本気でそう考えています。

しかし、大前提として「自分が相手にどれだけ貢献できるか」、「自分が相手にとって十分にメリットがある商品なのか」がわかっており、その力を備えておく必要があります。

そうでない限り、言葉はきついですが「同じレベルの弱者が群れている」だけでアライアンスは生まれません。

専門知識以外に学ぶべきこと

このメッセージをくれた彼には厳しい言葉にはなりましたが、上記のような内容を返信しました。

そのうえで「弘田さんに紹介してもらいたい」という強い思いがあるのであれば、一度電話をくれるよう返信。

彼からはすぐにメッセージが返ってきました。

今度の文面からは思いがけず相手を不快にしてしまったことへの戸惑いや焦り、そして誤解を解かなくてはという思いが伝わってきました。

 

翌日には実際に電話をくれ、彼の意図が「公式な求人募集ではない情報があれば教えてもらえれば」という思いだったことも理解しました。

老婆心ながらも、誤解も大いに受けやすいからこそ、インスタントメッセージやラインでの連絡は必要最低限にした方がいいよ、というアドバイスをさせてもらったのでした。

対面→電話→メール→インスタントメッセージ/LINE

コミュニケーションツールとして上記の順に、相手の理解度って下がるのは当然。彼の意図が100%伝わるわけはないですからね。

専門知識以外のこういった常識。私自身、振り返れば未熟なことだらけであり、未だにできないこと、知らないことだらけ。

それでも仕事として続けていくには、こういった要素こそ学ばなければいけません。

自分では専門知識が足りない!もっと経験を積まなくては!と思っていても、実は仕事の受注やチャンスが広がらない原因はこんなところにあったりします。

今回、心苦しいながらもちょっと辛辣なアドバイスを敢えてしたのは、それが彼にとってプラスになると思ったから。

ビジネスの世界では、誤解であったとしても心証が悪く「ちょっと非常識だな」と思ったら、「わかりました。何かあれば連絡しますね~。」と軽くいなす。

その後はフェイスブックのフォローを止めてしまうだけ、というのがほとんどのはず。…私にも実際にそういった対応をしている人は一定数いますし。

そうなってしまったら、ずっと同じアプローチを続けてしまい、何が問題なのかもわからないままです。

今回、かわいそうにも私の記事でやり玉にあがってしまった彼。その後実際に対面する機会があり、本当に恐縮しており、いい人柄の人物でした。

だからこそ、無意識の失礼や思いもよらない悪印象を抱かれるのは勿体ない!

私自身も自戒の意味を込めて。つい頼りになるところを見せたくて「おお、何かあったら言ってよ!紹介するから~」なんていいたくなりますが、口は災いの元。

「…そっか、もしそういった話があれば、教えるね。アンテナを張っておきます」ぐらいの姿勢が、真摯だし相手からの過度な期待も避けられます。そうすべし!

 

まとめ

紹介をする・されるってすごい責任感を伴うもの。リスクも多いです。だからこそマネジメント会社や仲介業者って数多く存在し、成り立っているわけですよね。

自分がしていること、引き受けたことって、いったいどういったことなんだろう?

常に自問自答していかないといけませんね。

 

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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