トレーナー業の基本中の基本とは




先日、トレーニング研修を担当するお仕事をいただきました。1日研修となったのですが、その日の受け持ちを通して感じたこと。それが私が感じるコミュニケーション能力とのズレでした。

気ぃ遣える人が基本のサービス業として

優しいのに想像力のない人をどうすればいいか

トレーナー研修だったのですが、10人ほどのメンバー中2人が女性。1人1人話しているとさすが普段仕事でクライアントと接しているだけあって、皆穏やかでとてもいい子。

…いい子っていう言い方も失礼ですが、28~19歳という世代は下手すると自分の娘に近い年齢ですからね…

ところが男性陣は「微妙な気ぃ遣い」ができないんですよね。例えばTRXでのトレーニングを指導し皆で分かれて実習しようというと、自分のグループのことしか目に入りません。

限られた数しかないケトルベルでは一番軽いものを、何の迷いもなくさっと取ってマイペースで動き始めてしまう。

昭和50年代生まれの私がもはや古い人間なのかもしれませんが、男尊女卑でもなんでもなく、筋力的に一番軽いのは女性コンビに渡してあげたいもの。

中盤以降は実技続きで体力的にもしんどいタイミングだっただけに、研修中の女性二人も怒っているというよりも戸惑っている様子。2人は結局、余っているケトルベルに手を伸ばしていました。

できるだけ口を挟まないようにしていましたが、終始そういった様子で「周りが見えていない」状況が続きすぎて、しびれを切らした私。どのグループがどこで何を行うか、細かに指示をし始めてしまいました。

 

チームスタッフやトレーナーに「憎めない人」は要らない

愛嬌があって憎めない人。そんな人いますよね。私自身、何となく苦笑いをしてしまい結局許してしまう…そんな友人や知人はいます。しかしスポーツ現場のスタッフに限っては「憎めない人」は要らない。こういった人材は「人災」になるだけです。

無邪気と無能は紙一重

了見が狭いなぁ、と自分でちょっと落ち込むこともありますが、特にアスリートスポーツの現場は戦場。

自分自身は仕事中のモードONになると、普段と雰囲気もだいぶ変わってしまっているようです。プライベートの状態を知っている友人数名からは、「何か思い詰めているというか、声をかけづらい雰囲気だった」と言われたりしています。

とにかく選手やチームの雰囲気を弛緩させたくないし、集中力を失わせたくない。どの位置に立ちどういった振る舞いをすればいいのか、いつも考えています。だから「無邪気なスタッフ」に腹が立って仕方がないんですよね。

innocentという英単語があります。あの言葉の意味をご存知でしょうか。「純粋無垢」という意味よりも、「空気が読めない」、「無能」といった響きが強いんです。

私のイメージでは、こういった人たちはたいがいイノセントです。悪気はないからタチが悪い。選手以上に大きな声を出す。今何が必要で自分はどう立ち振る舞うべきか、という視点がない。

どちらかというとそんなにいろいろ求めるんだったら、何をしたらいいか教えてよ、という姿勢です。

与えられたタスクに対しても無責任だし学ばない。だから同じミスを繰り返します。こんな人がチームの中に紛れ込んだら、本当に不幸。チームの生産性が高まらないどころか、掛け算としては1以下、×0.75の働きをしていることになるからです。

「人災」の影響を受けたくないので、ごく稀に遭遇するこういった方とは一切お付き合いしないようにしています。最低限の挨拶、必要な事項以外、話すことはなし。

社会不適合者であっても、不器用な自分に必要なテクニック。自分の子供たちには見て欲しくないですが、現場での余裕はゼロなので今後もこの部分は変わらないでしょう。

 

シンプルに「人の役に立つ」を考えよう

…とがぜん興奮してしまいましたが、冷静に戻り、冒頭で紹介した若手トレーナー陣の例。専門家として、とか実技力が…といった話は置いておいて、もっと根本的なところに問題があるはず。

施設を訪れてきた新会員さんが不安に思っていること、わからないことがイメージできない。

自分の何が失礼に当たるかに気づけない。

間違いなく、こんなトラブルが起こるはず。サービス業でもある我々の仕事、能力や経験に関わらず、「どうすれば人の役に立つか、手を煩わせないか」を考えるのは基本。

これは一日研修したところで、一気に改善するようなものではありません。

AIの活用法がどんどん取りざたされる中、ディーブラーニング機能によって、人工知能を携えたロボットのほうが、人間よりもきめ細やかな心遣いをし始めたら…

何だか切ない話。しかし全く現実離れした話だとは思えません。

仕事中だけでなく、普段の生活の中でも「とにかく誰かの役に立とう」という気持ちで生活をしていくこと。今からトレーナーを目指す学生には、ぜひ心がけてもらいたいです!

まとめ

・気ぃ遣える人材ほどスポーツ現場では重宝される

・憎めない人がグラウンドに立つと、私にとっては「憎らしい」人になる

・専門性や経験値関係なく、まず「人の役に立つには」と考えて相手の気持ちを考えることが大前提

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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