哲学

人としての在り方こそ大切

2022年もいろいろな本を読む機会に恵まれていますが、最近つくづく感じることの一つが、商品やサービスのクオリティがいいことは最低必要条件の時代なんだな、ということ。

そのうえで結局、クオリティに行き着くためには人が全てだなぁと思っています。

人間くささに魅了されたノンフィクション作品

あっという間に読んでしまった本の一つが、「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」というノンフィクション作品。七大陸最高峰を単独無酸素で登頂を目指した登山家という、一世を風靡した時代の寵児についての本です。

SNSが盛んになってきた頃、インターネットで実際に登山した様子を生中継して伝えるということをしていた栗城史多さん。35歳で亡くなってしまうんですが、特別でない人が壮大な夢を叶えていくストーリーテラーとして、もてはやされた方です。

段々と期待させるものと現実の辻褄が合わなくなっていく部分の葛藤…。

推察の部分も加味されており、どこまでが本当のノンフィクションか分からないところはありますが、身につまされるというかリアルに感じることができて、あっという間に読み進めました。

最終的に死を遂げることになる最後のエベレストでの様子、これは読んで欲しいので言いませんが、生々しい秘密を持った部分が明らかになっています。

エンターテイナーの性質を持っている方が、ごく当たり前の弱さを持っていて、それを何とかばれないように一生懸命隠しながら、みんなの前で虚勢を張るような人間くささ。

そんなものに惹かれて読み切りました。

人間の機微、有名な人の伝記や亡くなった話というよりは、マスコミのもてはやし方、SNSによるプレッシャーやある意味、暴力みたいなものの走りの部分も書かれています。

そういったものに興味があって、人間臭さや人間の弱さにも興味があるという方には、ぜひおすすめの本です。

基本は「人を大事にして人間力を磨く」

やはり人はずるくて弱くて格好悪いもの。私も、このブログを読んでくれているあなたも、本質的には結局そうなのではないかなと思っています。

だからこそ、家族や親、私だったら娘たちや妻。

大事な人たちがいて、それを支えたり支えられたりすることによって、なんとか人間らしくカッコつけて立っていることができているのでしょう。

だからこそ、やはり周りの人を大事にしなくてはいけないし、信用できる人の繋がりというのは必要ですよね。

私はトレーニングの専門家なので、専門書や論文を読んだり、日進月歩の新しい知識をアップデートしていくことは必要です。

ですが結局、私自身は人間関係というか、目の前にいる人の本質や関係、考えることや哲学に興味があるんだ。この本を通して、そんなことに気がつくことができました。

高い専門性や圧倒的な技術。

こういったものを備えつつも、人間力を磨くことを最優先したいと考えています。

自分が学生時代にいてほしかった人になればいい

ただ難しいのが「人間力を磨くって具体的にどんなことを意識すればいいの?」ということ。あまりにも抽象度が高いんですよね。

これには私なりの結論があって、「自分が学生時代にいてほしかった人になる」努力をすればいいと思っているんです。

先日、1年間コンサルティングを引き受けていた若手トレーナーとの最後のセッションを実施することができました。私と彼が住んでいるところが離れていて、コロナ禍ということもあり、ずっとオンラインや電話でしたが、最後の最後にようやく対面で会うことができました。

「初めて会う気がしないなぁ…」なんて思ったりしましたが、相談されることや相手に伝えることを通して、私自身も多くの発見を得ることができたなぁという実感があり、少し寂しい気持ちにもなったりしました。

少しでも役に立てていればよかったなと思っていますが、一年を通して「在り方が大事だよね」と繰り返し伝えてきました。

これはもう耳タコのワードだと思いますが、具体的にはどんな言葉に置き換えることができるだろうか?と、彼を近くの駅まで送って1人帰る道すがら考えていたんですよね。

そんな中、気づいた一つの結論が、「自分が学生時代にいてほしかったな、という人になればいいんだ」でした。

無意識に近いものの言語化すると、どんな状況でも私はこのイメージで振る舞っているようです。

・専門家として
・後輩に対して人生の先輩として
・子供たちに対しては親として
・妻に対しては夫として

自分が学生時代にいて欲しかった人をイメージしているんですね。それを基にして、相手に伝えたり、Giveできるものは何かないだろうかと思って行動しているようだということが分かりました。

これが私の自分なりのものさしというか、価値観ということになると思います。

人によってそれぞれ違うとは思いますが、自分のものさしを持つことはすごく大切です。自分なりの指標というか、ものさしを持つことで、成功や幸せというものを実感することができるわけですから。

自分なりの価値観に基づく「ものさし」でいい

私の場合は「学生時代にいてほしかった人になる」というものですが、価値観に基づくものさしは、人それぞれ。

ある程度、地位や名誉欲が欲しいという人もいて、それが悪いことでは全然ありません。一つの価値観なので、そういう人にとっては昇格したり、みんなに知ってもらうということが大事なことになるでしょう。

小さい頃に苦労していたり、お金の問題があると、やはり経済的に豊かになりたいというのがモチベーションになったり、ものさしの一つになる人もいます。そういう人にとっては、お金を得られる仕事をするとか、報酬がしっかりと安心して入ってくるということが幸せに繋がるのは当然のことです。

どれが良いとか悪いということではなく、自分にとっての意識というか、自分のものさしに見合ったものを目指すことこそ、私は大事だと考えています。

何かを得ることができたり結果を出せたとしても、幸せを感じられなかったり、成功したという感覚を今一つ得られないとしたら…。嫌ですよね?

自分のものさしをしっかり持つこと、それを自覚することは、自分自身の成功や幸せを実感することにダイレクトに繋がります。

あなたは、あなたという存在を一言で言えば、どんな風に在りたいと思っているでしょうか?

一度じっくり考えてみると、自分のものさしが見えてくるし、自分なりの成功や幸せも具体的になるのではないかなと感じたので、こんなアウトプットをしてみました。

それではまたお会いしましょう。弘田雄士でした。

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。
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