アメリカ留学のために英語を本格的に学び始めたのが21歳のころ。日本の大学を卒業後、渡米し留学。3年半程度いたこともあり、基本的な英語に関しては問題なく可能になりました。

2014年2月末には、渡辺俊介投手に帯同する形で数カ月渡米。友人である彼が私にオファーしてくれた理由の一番大きいものが英語のスキルでした。

2014年6月のシーズン途中から近鉄ライナーズに合流させていただけたのも、S&Cという専門性よりも通訳補助という部分が大きかったようです。

 

ただ日常会話程度なら問題はありませんが、英語を使えることと流暢であることは全く違うレベル。大きな隔たりがあります。

所詮高校をスポーツ推薦枠で入り、学生時代を通して英語を3以上とったことのなかった私。手段として必要に駆られて英語を使えるレベルまで身につけたものの、とてもではありませんが英語を使いこなしているレベルとは言い難いです。

このレベルで一番最初に落ちるのは読解力(Reading)だと個人的には思います。その次が文章力(Writing)、聞き取り能力(Listening)、そして最後が会話(Speaking)。

せっかく苦労して最低限身につけた第二言語、できるだけ落としたくないもの。

似たような心境の人も多いはず。そこで社会人で時間のない方向けの、安価で時短の英語練習になる勉強法を紹介していきます。

 語学力を落とさないため「遊びつつ」英語に触れる方法

以前、友人の塩多雅也トレーニングコーチが面白い動画を紹介してくれていました。彼曰く、「面白そうだけど詳しく訳してほしい~」とのことだったので、僭越ながらちょっといいかげんな訳を入れてみました。

下の動画をご覧ください。

IFrame「マリアノリベラが繰り出すボールは5種類ほどの変化をするが、全く同じ軌道から繰り出されるんだ」

ノーランライアンやランディジョンソンをコーチしたトムハウスピッチングコーチはこう説明する。

バッターが投球を認識する大きな手掛かりの一つ。それが投手の腕の角度だ。リベラの腕の振りは球種によってほとんど変化しない。その差はわずか2度ほど。これではバッターは違いを認識できない。

さらにバッターが投球を判断するもう一つの材料が球の回転数だ。リベラの真っ直ぐは時速90+αマイルであり球の回転数は1500回転/分。これは縦軸にスピンを加えたもの。

リベラはカットボールを投げる際、ほんのわずか指を縫い目からずらす。そこから出来るだけ速く腕を振りボールをリリースするのは同じだが、この変化によりやや傾いた方向にスピンが加わるのだ。その回転数は1600回転/分。

傾いた方向で加えられたスピンは空気抵抗の違いを生む。高い抵抗を受けている側は低い抵抗方向へと移動する。このことによってボールは曲がっていくのだ。

打者の視線からみると、リベラのカットボールはほぼ真っ直ぐと同じ軌道でやってくる。打者は約0.17秒の時点で球種を判断するが、たいていの場合このカットボールと真っ直ぐとを見誤ってしまうのだ。

リベラのカットボールがベースを通過する際、真っ直ぐと約20㎝も横方向へとずれている。この変化の大部分はボールがホームベースを通過する3mほど前から起こる。身体的な観点からは、人間の眼はこの近さとスピードで変化するボールを認識することはできないのだ。

何とかボールをコンタクトできたとしても、わずか10㎝程度のバットの芯でこのボールを的確に捉えることは不可能だ。

そしてバッターにとって最も難しいのは、こういった特徴を持つリベラのボールに相対する経験が少ないことだろう。打者は1シーズンで2300人もの投手と対戦するが、リベラのような投手はいないからだ(←最後の上手いこと言っている感じの英語の訳は今一つ理解できず)。

・・・甚だ適当ではありますが(笑)、こんな感じです。ちょっと乱暴なところもありますが、難解なバイオメカニクスを簡潔に教えてくれる辺りが、ESPNのすごさだと思います。

通常の4シームに対して、カットボールで横方向に20㎝もボールが動いているってものすごい変化ですよね。リベラの現役当時、メジャーの大打者たちが面白いぐらいバットをへし折られたり、あり得ないくらいどんづまりのフライに抑えられていたのが理解できました。

こんな感じで「好きで興味のある英語の動画」をチェックして自分なりに訳してみる、というのは初級編としてはおススメ。欠点としては正しい訳ができているかどうか、がわからないところ。

ただまずは英語の文字やサウンドへの抵抗感をなくすという目的であれば、これは無理なく続けられる方法です。

 

ある程度英語を使いこなせる人の時短英語復習法

The Bridgeのような、英語で寄稿された記事を目にすることがあると思います。例えばこんなもの。
http://thebridge.jp/2016/02/the-30-second-habit-with-a-lifelong-impact

これをまず日本語で読み込みます。しっかりと記事の内容を理解したら、今度はゆっくりとしたペースで原文を一読。自宅や声を出せる環境であれば、音読をします。(原文はこんな感じ。https://goo.gl/N84QwX)

これ、英文の構造を再確認したり、英語脳を刺激するのにいい訓練だと思っています。

週に2~3回、こういった形で英語に触れていると、Kinetikosのようなサイトでも、ニュアンスの細かなところをより知りたいときに、抵抗なく原文を確認することができるようになります。しばし英文から離れていると、英語の塊を読むことが億劫になってしまうので…。

私にとっては有効な方法、一度お試しください。

 

興味が持てるスピーチこそ最高の教材

2017年のオフ期間中に前アメリカ大統領オバマ氏の広島演説のテキストとCDを入手。時間の都合で省略されて紹介されていたニュース。スピーチの全文を正確な翻訳込みでもう一度聞きたいな、と思ったんです。

この演説には、戦争の悲惨さや核兵器の恐ろしさ、日本とアメリカの微妙な関係。表現の中には、アメリカの政治的な判断とオバマ氏本人の苦悩、といったものが感じられるような気がしています。

繰り返しスピーチを聞き、言葉の持つ力や思いをしっかりと感じたいと思い、CDをインポートしiPodに落としました。同じように子供たちのオーディオデバイスにもスピーチを入れ、中二の長女にはテキストをコピーしたものを手渡しました。

当たるかどうかはわからないのですが、まず興味が持てる内容で英語に親しむこと。自分の経験からそれが一番大切だと感じているので、「接触機会」を増やしたいと思っているんですね。

 

I have a dreamのスピーチの衝撃

1963年にキング牧師によって、人種差別の終焉を呼びかけた『I have a dream.』で有名な伝説的な演説。二十歳を過ぎて留学を目指し英語を本格的に学び直している時期、教材として使用されたのがこのスピーチでした。

英語を覚えてスピーチするだけで必死な時期ではありましたが、この内容の深さに強く感銘を受けました。

文法的には口語的な用法もたくさんあり、一概に英語力UPに適しているとは言えませんが、英語の持つリズムや似たフレーズを繰り返す表現など、生きた英語を感じる、とても大きな機会になりました。

自分自身がキング牧師のスピーチで心が動いて自然と英語のリズムを覚えたように、興味が持てるスピーチを繰り返し聞き、自ら音読していく。スピーチの力を身につけるには短期間でも効果が大きい勉強法だと思います。

 

外国語の奥にある本質を感じる力

今回のブログ記事の主旨からはちょっと脱線しますが、曲がりなりにも第二言語を仕事で利用している人間として伝えたい部分があります。

それはどれだけ第二言語を流暢に不自由なく操れたとしても、自分の表現力や考えの軸がなければ全く意味がないということです。

幼少期から海外で暮らし、母国語の日本語以上に外国語が得意な方。とてつもない勤勉さでネイティブレベルの語学力を身につけた方。それぞれ素晴らしい武器ではありますが、それと「自らの考えをしっかりと咀嚼し論理立てて表現する」、「他者の語った言葉や文章を感じ、その本質を読み取る」という力とは全く別物ですよね?

我が家の二人の娘に関していえば、日本で生まれ育っている環境の中で、ネイティブレベルの第二言語を習得するのは困難。これから、どれだけ時間やお金をかけても、そのレベルに到達するのも難しいでしょう。

しかしそのことがデメリットになることはほとんどないと考えています。

当たり前ですが最も大切なのは、きちんとした過程を得て母国語をしっかりと習得すること。そして自分が生まれた国、生まれた場所に対する文化や歴史をごく自然に学んでいけること。

これさえ出来ていれば、多少言語力が劣っていてもハンデになることはありません。

限られた表現やちょっと文法的には?といった文章になっても、堂々と自分の考えを伝え相手の伝えたい勘どころを把握していけばいいのだと思います。

上っ面の語学力で考えれば、自分たちよりも優れている人たちは山ほどいますが、そこに”日本人である自分”という立ち位置と文化、ある種のフィロソフィーを持つこと。

そのうえでコミュニケーションできるレベルの言語力を持っている、というのが特に今後は大切になるはずです。

 

まとめ

・ある程度のレベルまで身につけた第二言語を落とさないようにする工夫が大切

・気にいった動画を訳す、興味ある記事の日本語訳から読んで原文読む、胸打たれたスピーチを繰り返し聞き音読する、はおススメの英語勉強方法

・一番大事なのは言語力ではなく、自分の哲学や自国の文化を踏まえた意見をきちんと持ち、コミュニケーションをとること

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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