1年以上前のこと。派遣業務として関わっている大学の野球部投手6名がタチリュウコンディショニングジムの熊取店を訪問。

期待のかかる投手達のスクリーニングをした上で、必要なデイリープログラムやストレングスメニューを作成・指導して欲しいというニーズでした。

室内にて、簡単な問診、立位姿勢評価、MMT(徒手抵抗テスト)や自動的ROM、FMSなどをそれぞれ行った後に、すぐ外へ移動。施設自体にキャッチボール出来るほどの天井の高さとスペースがないため、空き地でこそっとキャッチボールを10分ほどしてもらいました。

私が野球選手に向けての短期的変化を求められた際、トレーニング指導やプログラム作成にはちょっと癖があります。プログラムを作るために、投手であるならばキャッチボールレベルでいいので、ボールを投げて欲しい、という要望を出していたからでした。

 

 

70点でいいからスピード感が大切

私に見て欲しい、というありがたいオーダーでしたから高い精度が必要とされているのは承知していました。基本的に私はトレーニングメニューの完成度よりスピード感を大切にしています。

このケースは月に1回程度しかタチリュウジム熊取店には訪れないため、すぐにメニューを起こし他のスタッフに意図を伝える必要もありましたしね。

100%集中してスクリーニングし、投球動作をみて、そのイメージが消えないうち(残像が残っているうち、という感覚)に、最初の期限である3か月半程度先にここまでは向上可能であろう、という部分から逆算。

最初の8週間、次の6週間のストレングスメニューと、基本毎日行うデイリーコンディショニングプログラムを、主力選手二人分作りました。

時間にしておよそ30分、誰ともしゃべらずただ集中。今までもこれからもこういう作り方しかできないのかもしれませんが、何日もかけて作るよりも、はるかにいいものができるんです。後は実際に指導をする際に適宜微調整をしていけばいい、という感覚です。

 

研修としてみているのは内容とスピード

見立てや改善点の優先順位、キャッチボールの様子からパフォーマンスをあげていく過程で起こりうる変化、などを伝えたうえで、有望な若手スタッフに1人ずつの投手のプログラム作成を指示しました。後1時間弱かければ、全6投手のメニューを作る事は簡単だったのですが、それでは研修の意味がないですから…。

どんな内容のものをどれくらいのスピードであげてくるのか、を見たかったんです。

どんな仕事にも言えることだと思うのですが、自分が抜きん出よう、認めてもらおうという段階で、アピールするにはとにかくスピード感が大切です。10人いてダントツに早く最初に提出してきた人物の顔と名前は忘れないですよね?

そのスピードを上げるには、優先順位とポイントをつかんでおく必要があります。全くポイントがわからないと、やる気があっても、何をしていいかわからない。

キョロキョロと同じ課題を出された人の提出したものを確認して、やっと「ああ、こんな感じでやればいいのか」とスタート。こういう人が世の中では半数を占めるのでしょう。

迷わない人はいない

2~3割を占めるのは、自分の作成したものの完成度に自信がないタイプ。学生時代に認められていた優等生に多いタイプです。えいやっ!と勢いで仕上げることができない。プライドや不安が邪魔してなかなか完成まで至らない。

トレーニングにおけるプログラム作成でいえば、決定的な方向性の過ちがなければ後から修正可能なもの。完璧!と思ったとしても、絶対に完璧なものなどできないです。

そう思ってメニューを作り続けている人間がいたら、それこそプロとして失格ですし、その先の成長も見込めないでしょう。

キャリアを積み17年目を迎えていますが、未だに私も不安でいっぱいです。堂々と見せていますが、仕事での悩みは尽きません。逆に言えば、真摯な気持ちで常に真剣だからこそ不安にもなるのだと思います。

ちょっと開き直り「不安の中に手を突っ込んで」の気持ちで日々仕事を行っているんです。

 

トップ1割は始めから違う

ちなみに優秀な人材である1割の人間は、この間もバリバリすごいスピードで物事を吸収し、成長していきます。…スポーツ現場で戦っていきたい!と考えているトレーナーとして活躍していけるのは、基本この1割の人財なんですよね。

 

まとめ

・状況にもよるがプログラム作成はスピードが重要

・100%の精度を目指さずにポイントをつかんで速く形にすることは、どの業種でも大切

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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