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道具を大切にする日本のスポーツ文化を考える

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先日久々の草野球に参加。意外なと
ころで娘達から感心されたことがあ
りました。

昨今、いろいろと問題点ばかりが
噴出している日本のスポーツ界。

ずっとスポーツに携わってきた
自分としては、切ない思いです
が、日本のスポーツ文化の良さ
もあるよね!というブログ記事
です。

道具を丁重に扱う文化を守ろう

プレー後の手入れまでが大切

つい先日の週末。

内容は酷いものでしたが、楽しく
野球をして自宅に帰宅しました。

埃っぽい河川敷のグラウンドでのプ
レーだったため、スパイクの砂を取
りブラシで埃を落とし、乾いた布で
スパイクの表面を磨き日陰で干す。

最後の最後、ホームでスライディン
グをしたため、ドロドロになったユ
ニフォームを普通の衣服とは別に、
埃を落としてからドライで洗濯。

帽子を型崩れしないように手洗いし
陰干し。

そして久々に使用したグローブの汚
れを布で落としてから、薄めにオイ
ルを塗り30分ほど置いてから、キ
イな布で乾拭き。

「お父さん、偉いね~。ちゃんと片
付けるんだね…」

普段後片付けに難がある父親の普
段とは違う習慣に驚いた様子でした。

いつもこんな風にきちんとルーティ
ン化して身の回りを整理できるとい
いのですけれど…。

 

スパイクとグローブチェックに厳しかった父

振り返ってみるとこの習慣は、僅か
11年しか一緒に生活をしなかった
父親の影響。

著名なプロ野球選手だった父、野球
の技術的なことへの指導は一切しな
い人でした。

唯一厳しく指導されたのが「道具を
大切にする」ということ。

「自分の道具を管理し大切にできな
い人間は野球が上手くなるわけがな
いし、そもそも野球をやる資格がな
い」

父は常々そう言っていました。

遠征から帰り久々に自宅に帰ると、
挨拶もそこそこにまず「雄士、スパ
イクとグローブを持ってこい」と言
われるのが常。

父親が帰ってくる日になると、慌て
てスパイクの磨きに家の外に出たり
していました。

道具の管理を怠ると平気で2~3時
正座させられるのがわかってい
まし
たからね…

厳しすぎる気もする父の指導でした
が、両親が離婚し父と会うことがな
くなり、自分が結婚し40歳を越え
た今もなお、「当たり前の習慣」
として野球の道具を管理すること
が出来ています。

面倒ではありますが、自分がプレー
で使用した道具や衣服を片付ける作
業は実は楽しい作業でもあるんです
よね。

プレー前後の準備や後片付けも全て
セットでプレーをする、ということ。

そのことに気がつくまで時間はかか
りましたが、この喜びを教えてくれ
た父に今はとても感謝しています。

【コチラの記事も御覧ください】
お父さんコーチ必見!プロトレーナーが教える少年野球指導のコツ

道具を慈しむ日本のスポーツ文化

超一流選手の共通項

先日50歳でゴールを決めた三浦知
良選手のスパイクに関する記事を
読みました。

数試合に1足スパイクを交換するよ
うな選手も多い中、カズ選手は年
間3~4足のスパイクを大切に履
く、
ということでした。

あれだけ実績のある選手にも関わ
らず、特に細かなオーダーはせず
その年の最新モデルを

「だって一番いいものを毎年用意
しているんでしょ?」

といって大切に使うそうです。

MLBで長年に渡り輝きを放ってきた
イチロー選手の試合後のグローブ
やスパイク磨きの習慣も有名です。

グラウンドのそこらにポンッと無
造作にグラブを置いたり、ストレ
スを感じてバットを叩きつけるよ
うな選手が多いアメリカでは、
その真摯な姿勢は余計に目立ちます。

2018年ロシアワールドカップ。
試合敗戦直後のサッカー日本代表
がきれいに片づけて、お礼のメッ
セージを残したロッカーが、
twitterで話題となりましたよね。

超一流選手には共通した、道具や
施設に対する感謝や礼節がある
だと感じています。

 

もちろん道具や施設を大事に愛情
を持って扱った
からといって、
決して一流選手になれる
わけでは
ありません。

それでも自分の身の回りにつける
ツールをどれだけ大切に扱うか、
という姿勢そのもの。

それこそが、一流選手を超一流の
レベルまで引きあげる一つの要素
になっているのは間違いないと
思いませんか?

 

信仰文化と日本のスポーツ

私は無宗教ですが、日々のこうい
った姿勢を少なくとも「お天道様
は見ている」はず、と信じていま
す。

信仰という文化が広く根付いてい
ない日本こそ、道具を慈しむ姿勢
はスポーツをしていく上で重要
ではないでしょうか。

「運動」と「スポーツ」、「競技
スポーツ」と「レクリエーション
スポーツ」の定義が曖昧で、往々
にして『スポーツとの快い距離
感』をとることが難しい我が国。

だからこそ、道具を通した礼節
は指導者や保護者にとっても、
きちんと次世代に伝えていくべ
き文化だと感じています。

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。
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