先日久々の草野球に参加。意外なと
ころで娘達から感心されたことがあ
りました。
昨今、いろいろと問題点ばかりが
噴出している日本のスポーツ界。
ずっとスポーツに携わってきた
自分としては、切ない思いです
が、日本のスポーツ文化の良さ
もあるよね!というブログ記事
です。
道具を丁重に扱う文化を守ろう
プレー後の手入れまでが大切
つい先日の週末。
内容は酷いものでしたが、楽しく
野球をして自宅に帰宅しました。
埃っぽい河川敷のグラウンドでのプ
レーだったため、スパイクの砂を取
りブラシで埃を落とし、乾いた布で
スパイクの表面を磨き日陰で干す。
最後の最後、ホームでスライディン
グをしたため、ドロドロになったユ
ニフォームを普通の衣服とは別に、
埃を落としてからドライで洗濯。
帽子を型崩れしないように手洗いし
陰干し。
そして久々に使用したグローブの汚
れを布で落としてから、薄めにオイ
ルを塗り30分ほど置いてから、キ
レイな布で乾拭き。
![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/gloves.jpg?resize=225%2C300&ssl=1)
「お父さん、偉いね~。ちゃんと片
付けるんだね…」
普段後片付けに難がある父親の普
段とは違う習慣に驚いた様子でした。
いつもこんな風にきちんとルーティ
ン化して身の回りを整理できるとい
いのですけれど…。
スパイクとグローブチェックに厳しかった父
振り返ってみるとこの習慣は、僅か
11年しか一緒に生活をしなかった
父親の影響。
著名なプロ野球選手だった父、野球
の技術的なことへの指導は一切しな
い人でした。
![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/sumio.jpg?resize=300%2C255&ssl=1)
唯一厳しく指導されたのが「道具を
大切にする」ということ。
「自分の道具を管理し大切にできな
い人間は野球が上手くなるわけがな
いし、そもそも野球をやる資格がな
い」
父は常々そう言っていました。
遠征から帰り久々に自宅に帰ると、
挨拶もそこそこにまず「雄士、スパ
イクとグローブを持ってこい」と言
われるのが常。
父親が帰ってくる日になると、慌て
てスパイクの磨きに家の外に出たり
していました。
道具の管理を怠ると平気で2~3時
間正座させられるのがわかってい
ましたからね…
厳しすぎる気もする父の指導でした
が、両親が離婚し父と会うことがな
くなり、自分が結婚し40歳を越え
た今もなお、「当たり前の習慣」
として野球の道具を管理すること
が出来ています。
面倒ではありますが、自分がプレー
で使用した道具や衣服を片付ける作
業は実は楽しい作業でもあるんです
よね。
プレー前後の準備や後片付けも全て
セットでプレーをする、ということ。
そのことに気がつくまで時間はかか
りましたが、この喜びを教えてくれ
た父に今はとても感謝しています。
![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/親子CB.jpg?resize=300%2C225&ssl=1)
【コチラの記事も御覧ください】
お父さんコーチ必見!プロトレーナーが教える少年野球指導のコツ
道具を慈しむ日本のスポーツ文化
超一流選手の共通項
先日50歳でゴールを決めた三浦知
良選手のスパイクに関する記事を
読みました。
数試合に1足スパイクを交換するよ
うな選手も多い中、カズ選手は年
間3~4足のスパイクを大切に履
く、ということでした。
あれだけ実績のある選手にも関わ
らず、特に細かなオーダーはせず
その年の最新モデルを
「だって一番いいものを毎年用意
しているんでしょ?」
といって大切に使うそうです。
![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/football-1274661_640.jpg?resize=300%2C200&ssl=1)
MLBで長年に渡り輝きを放ってきた
イチロー選手の試合後のグローブ
やスパイク磨きの習慣も有名です。
グラウンドのそこらにポンッと無
造作にグラブを置いたり、ストレ
スを感じてバットを叩きつけるよ
うな選手が多いアメリカでは、
その真摯な姿勢は余計に目立ちます。
2018年ロシアワールドカップ。
試合敗戦直後のサッカー日本代表
がきれいに片づけて、お礼のメッ
セージを残したロッカーが、
twitterで話題となりましたよね。
超一流選手には共通した、道具や
施設に対する感謝や礼節があるの
だと感じています。
![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/respect-952439_640.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
もちろん道具や施設を大事に愛情
を持って扱ったからといって、
決して一流選手になれるわけでは
ありません。
それでも自分の身の回りにつける
ツールをどれだけ大切に扱うか、
という姿勢そのもの。
それこそが、一流選手を超一流の
レベルまで引きあげる一つの要素
になっているのは間違いないと
思いませんか?
信仰文化と日本のスポーツ
私は無宗教ですが、日々のこうい
った姿勢を少なくとも「お天道様
は見ている」はず、と信じていま
す。
信仰という文化が広く根付いてい
ない日本こそ、道具を慈しむ姿勢
はスポーツをしていく上で重要
ではないでしょうか。
「運動」と「スポーツ」、「競技
スポーツ」と「レクリエーション
スポーツ」の定義が曖昧で、往々
にして『スポーツとの快い距離
感』をとることが難しい我が国。
だからこそ、道具を通した礼節
は指導者や保護者にとっても、
きちんと次世代に伝えていくべ
き文化だと感じています。
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![](https://i0.wp.com/yuji163.com/wp-content/uploads/2018/09/DSCN0511.jpg?resize=300%2C225&ssl=1)
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YUJI HIROTA
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