*この記事は2016年4月に旧サイトに公開したものを再編集したものです。

アメリカに留学していた20年近く前。帰国してから驚いたことは、アメリカで当たり前にジムにおいてあったトレーニング器具で、日本にないものがとても多かったこと。

今では世界中で開発された新しいギアが、どれもほぼ1年以内には日本に輸入されるようになりましたから隔世の感があります。

写真にあるようなヘックスバー(6角形のバーで中に入り込む形でトレーニングをするもの)もそんな「レアグッズ」の一つでした。

当時はフィットネスアポロ社だったと記憶していますが、2006年に販売を開始し当時の所属球団に購入してもらったんです。今は改装されてずいぶん綺麗になったそうですが、浦和の室内練習場が懐かしいなぁ…

ヘックスバーをフル活用するには

ヘックスバーの利点と研究論文から得られた傾向

当時は自分の感覚重視でしたが、ヘックスバーを使うメリットを感じていました。デッドリフトした際にしっかりと全身の収縮が得られ、ストレートバーよりも腰に負担がかからなかったんです。

そんなこともあり、高重量のデッドリフトは専らヘックスバーで行っていました。

野球選手に対してもこのバーを用いる事で、腰部への過度な負担を心配することなく、しっかりとデッドリフトの指導ができていたのでとても重宝していました。

ヘックスバーに関する研究は依然多くありません。最近になってようやく、ストレートバーとの比較検証の論文がちらほら発表されるようになってきました。

多少の差はあるものの、ストレートバーに比べて大腿四頭筋群(特に外側広筋)への刺激が多いこと、腰椎下部への負担が小さい事などがわかってきているという内容が多いです。

単純にバーの軌道が自分の身体のラインを通すことができる。これが一番大きいのでしょうが、テクニックに左右されることなく全身を使って物体を持ち上げるという運動連鎖の習得ができる。

この意味でとても使い勝手がいいんです。

 

ストレートバーとの使い分け

ストレートレッグやDeficit(自分が床よりもやや高いところにセッティングし、より深いところから行うデッドリフト)、シングルレッグやハングポジション。

デッドリフトを通常のストレートバーで行うとバリエーションに富む、というメリットがあります。さらに臀筋群やハムストリングスへの刺激をより多く入れたい場合は、ストレートバーの方が適している、という論文結果もあります。

選手の身体的特徴によっても違いますが、こういった知識をいれておけば必ずしも「ストレートバーVS.ヘックスバー」という構図にはならないでしょう。

専門家として、自分の頭でしっかりと咀嚼し、経験や感覚という部分も加味しながら総合的に判断。選手やクライアントの状況や何を目的として行うのかを判断して適切な指示を出せるようにしたいものです。

デッドリフト1つとっても、強化や教育の一手段にしか過ぎず、その観点からは迷わずヘックスバー利用でもいいはず。デッドリフトに関しての考察を深めたい方は下記URLのブログ記事もチェックして下さいね。

17年間アスリート指導するトレーナーが思うデッドリフトについて

しかしオリンピックリフトの選手に対しては、フォーム確立のためにも、ストレートバーに慣れ、この軌道を出来るだけ垂直方向且つ身体の近くに通す、という目的のためにストレートバーを選択する、という事になるかも知れません。

頭を柔らかく日進月歩の情報をフローではなく、ストック情報としてインプットしていきましょう。

そのためにも、「食わず嫌い」にならずに積極的にストレートバー以外も自分のトレーニングで活用していかないといけませんね。

*2018.3.1加筆

ヘックスバーならではのおススメ種目

デッドリフトに利用することが多いヘックスバーですが、私はファーマーズキャリーでもヘックスバーを用いることが多いです。

Loaded carryと呼ばれる全身を使った移動パターン。FMSでも7種テストをクリアしパフォーマンスアップを目指したカテゴリの1つとして指標のあるキャリーパターンです。

高重量を扱っての歩行となるため、ダンベルだと握力ばかりがへたりがち。バリエーションとしてヘックスバーを用いることで、よりコアの安定化を意識することができます。ぜひ一度試してみてください。

 

まとめ

・ヘックスバーでのデッドリフトの研究では腰椎下部への負担軽減などのメリットあり

・ストレートバーとの違いを理解して適切な手段としてヘックスバーを活用しよう

・ヘックスバーでのファーマーズキャリーはダンベルより安定が必要でおススメ

 

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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