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1RMテストに思う「まずは期待されているわかりやすい結果を出す」責任

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所属する社会人ラグビーチームにて今季これまで2回の最大筋力テストを行いました。

選手にとっても憂うつでしょうが、「ヘッドコンディショニングコーチ」として部門を管轄させてもらっている身としては、選手以上に緊張するものでもあります。

わかりやすい結果を出すのは第一条件

 

最大筋力やパワーの向上は難易度は高くない

重量やデバイスを用いることでわかりやすく数値として表れるものをUPさせる。

きちんとした理論を踏まえて適切な頻度や回数を設定して行えば、最大筋力やパワーの向上させるのはS&C専門家にとってはそれほど難しくない。

…ちょっと言い過ぎかもしれませんが、これは事実だと思います。UP率の多寡や目標向上率までの到達スピードには大きくスキルや経験、知識がものをいいますが、UPさせることが出来る要素です。

それでもS&Cチームとして自分たちが取り組んできたことが、ずばり結果で出るのは大きな重圧。11月のウインドマンスに実施した1RMテストも素晴らしい伸び率プラス達成率でした。

メインでストレングスプログラムを構成してくれるルイス・ダリモアやいつも細かく選手のフォーム指導や声掛けをしてくれている寺田京太氏にただただ感謝。

選手にも「よくやった!」と声をかけたい気持ちですが、彼らにとっては半ばこれが仕事でもあるわけなので、引き続きプッシュしていきます。

 

筋力強化がS&C業務のど真ん中ではない感覚

とても抽象的な表現ですが、私自身はS&Cの専門家として「筋力強化やパワー向上がパフォーマンスを発揮するアスリートにとって、ど真ん中にある一番大切なもの」という感覚はありません。

薄っぺらい「動きを機能的(この文脈での使い方が既に怪しい)に使えることのほうが筋力を向上させるよりも大切だ!」という主張をしたいわけでは決してありません。

鍛えられた体や自分というフレームをトレーニングや技術練習を通して理解し、使いこなせるようになることがアスリートには最も重要なのではないか、と感じているんです。

筋力やパワーの向上も大切ですが、それは数ある押さえておくべき要素の一つ。そんな捉え方なんですね。

 

商品や人材として「求められている要素で結果を出す」が第一条件

…とはいえ、監督やコーチ、運営サイドから、S&Cの専門家にわかりやすく求められている代表的な要素が、この最大筋力やパワー、スピードやフィットネスの向上です。

市場的な考え方かもしれませんが、自分を必要としているマーケットが求めているニーズに「わかりやすい形」で応えること。

まずこれを達成しなくては、自分の感覚的なより大切なものであったり哲学に沿ったポリシーみたいなものを追うことはできないし、すべきではない。

一商品として雇用されている身として、常にそんな風に考えています。だからこそ、まずはわかりやすい結果として最大筋力やパワーの向上という可視化できるものが欲しい…。それで選手以上に緊張するわけです。

まずその責任を果たすことが求められているわけですから。

1RMテストやフィットネステストを前にしたドキドキ感。こればかりは、ストレングス&コンディショニング業に従事していないとわかってもらえないだろうなぁ…といつも半ばやつあたり気味に周囲のチームスタッフを眺めています(笑)。

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。
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