効果的な内的キューイングと外的キューイングの使い分けはトレーナーの必須技術




キューイング、という呼び方、聞いたことありますか?

キューイングは、運動指導の際などに使う効果的な声掛けのこと。英語ではCoaching cueのほうがよく使われているのかな…

キューイングを上手に使う事で、トレーニング指導の質は大きく引きあがるもの。

「ああ、経験があるトレーナーさん/S&Cコーチだなぁ…」そう感じるテクニックの一つが、このキューイングの的確さなんですよね。

 

内的キューイングと外的キューイング

キューイングには2タイプあります。

内的キューイング(Internal cue)と外的キューイング(External cue)です。

論理的で本質的な声掛けで行う内的キューイング。「股関節をしっかりと伸展させて臀筋を収縮させる感覚を出しましょう。」はこれにあたります。

例えやイメージを使った声掛けは外的キューイング。「後ろにある壁をグーッと足の裏で押し付けるようなイメージで!」は外的キューイングですよね。

あくまでも感覚的に使ってきた2つのタイプのキューイング。私は2015年からマスターコーチとして関わらせていただいたCFSC(Certified Funtional Strength Coach)を学ぶ中で、改めて深く考えるようになったんです。

 

どちらのキューイングが効果的か、は相手次第

論文ベースでいえば、外的キューイングがより効果的なんだよ~というものが多いのですが、実際の指導の際にはやはり相手次第かなぁと思っています。

理屈っぽい選手にはより内的キューイングが合う。すごく感覚的な選手に対しては、外的キューイングやスポーツオノマトペなどと呼ばれる擬態語(グングン、でなくグイーンって感じ、のような笑)を用いることが多いです。

こちらが伝えやすい表現で選ぶことはまずなく、ほぼ無意識レベルではありますが「相手に伝わりやすい表現や感覚で使い分けている」ことになります。

 

相手をざっくりと3タイプに分けて判断

結局、キューイングの使い分けは手段の一つなので、現場で選手やクライアントと向かい合っているときに基準になるのは「相手に伝わるように伝える」ことだけ。

その判断基準というか、ベースとなる考え方というのはあるだろうなぁ、と自分自身を分析してみると…。どうやら相手を視覚派、聴覚派、感覚派のどのタイプかで判断しているようです。

視覚派にはとにかく正しいデモを見せる、ありがちなエラー動作を見せる。

聴覚派には基本内的キューイングから入る方が理解しやすいパターンが多いので内的キューイングを伝えたうえで、外的キューイングを織り交ぜて実技を見せる。

感覚派にも見本となる実技は見せますが、どうせしっかりとは見てくれないので(笑)やらせてみて、すぐに相手を触ったり、どういう感覚で行うといいのか、というところにフォーカスして指導。

キューイングなんて格好いいものじゃなくて、山本五十六さんの言葉みたいな感覚。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」って感じなんでしょうね。

 

指導中・講義中こそ一番楽しい

気がつけば16年ほどスポーツ現場で仕事をしていますから、初見でだいたいタイプはわかります。これ、誰でもわかるものではないそうなので、数少ない自分の武器なのかもしれません。

セミナーをさせていただくときでも、話をしながら、動きをみながら、こんなことを考えています。

「ああ、ここに反応するのだからこの人は聴覚派なんだな、そうなると次の弘田の表現は全然わかってもらえず怪訝な表情をするんだろうなぁ…。」

「あ、やっぱりそうか。その点この横の学生は超感覚派だなぁ、実技の時には彼にデモをしてもらうと盛り上がるぞ。そうしよう!」

…こんなことを考えながら講義させてもらっています。これが楽しい。

何を話すかも大事だけど「どう伝わるか」はもっと大事。そう思っているので、私にとって自分が準備してきたものを予定通りやる、ということは最優先事項ではないんです。

もちろん決められたテーマがあり、その話を期待している人もいらっしゃるので、ポイントは押さえておかなくてはいけませんが…。

トレーニングの指導中やセミナーでの講義中。ライブのこの瞬間が一番楽しい。この時間を過ごしているときが「ああ、天職に出会わせてもらったんだなぁ」と幸せになるんですよね…

習慣化している相手のタイプをみる癖

実技指導の際だけでなく何かを伝える、という際には雰囲気や仕草、質問の内容。
そういった情報から選手やクライアント、受講者のタイプを鑑みる、ということが習慣化しているようです。

その見立てからある程度効果的だろうキューイングを使っている、という感じなのでしょうね。

 

最後はやや話がズレましたが、キューイングに関して参考になったら幸いです!

まとめ

・「キャリアや腕があるな~」と思う同業者の方はキューイングのセンスがある

・内的キューイングと外的キューイング、何となくではなく自分なりに咀嚼しておくと精度あがる

・前提にあるのは「相手に伝わるように伝える」という本質

・ライブの中で相手を感じて、指導させてもらう時間が一番楽しいなぁ

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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