NSCA(National Strength and Conditioning association)会員というのを続けて、20年近くが経過。アメリカがメインですが、イタリアであったり日本だったりというところにも協会がありますね。
時代の流れもあり電子版に移行しましたが、月に1回、期間誌というジャーナルが送られてきます。その電子版を読んでいたところ、当時の最新号に音楽がレジスタンスエクササイズのパフォーマンスに及ぼす影響、ナラティブレビューという、いくつかの論文の内容をまとめた論文のレビューが載っていました。
ウエイトトレーニングのことなんですが、音楽との相関性というか関係性というのは、あまり踏み込んだ論文を読んだことがないので、要約を楽しく読んでいきました。
ナラティブレビューの内容とは
よりたくさんの論文結果が必要だよね、という結論にはなっていたんですが、トレーニング前に関しては、自分の好きなアップテンポの音楽を聞くと、握力テストに関しては何パーセントか向上が見られた、といった結果も出ていました。
トレーニング中に関しては、いろんな要素もあるので一概には言えないけれども、基本的には
で聴くことで、エルゴジェニック効果が期待できるという書き方をしていました。エルゴジェニック効果というのはカフェインをとったりとか、少し集中力が増したり、もう一粘りできる力みたいなものが出てくる効果のことです。
面白いのが、ハーモニーであったり、歌詞の内容であったり、メロディーの影響もあるだろうという結論の論文もいくつかあった点。
歌詞などはあまりにも深すぎたり、自分が没入しすぎる歌詞では、歌の世界を気にするあまりトレーニングがおろそかになってしまう可能性がある。
ハーモニーなどが美しいのは素晴らしいけれども、三重奏、四重奏といった重厚なハーモニーでうっとりしていると集中力を削がれてしまっているかもしれない。
こういった仮説などは「なるほど、それは納得だよね…」という結論だったりで、興味深かったですね。
ウェイトトレーニングをする際の音楽の好みについて
以前Twitterで、「トレーニング指導者あるある」みたいなシリーズを挙げていました。
共感する方だけいいねつけてください、と言う20個の質問をやってみたんですが、その中でダントツにいいねが少なかったのが、以下のTweetでした…。
【スポーツトレーナーに聞く!本気でYes/No】
*Yesの人だけ「いいね!」をwQ5. 自主トレのBGMなら実はバラードの方が集中できる pic.twitter.com/gf5LOagIJh
— ひろたゆうじ@10年後も生き残るトレーナー戦略を伝えていく人 (@yuji163) February 5, 2023
私はピアノの旋律がメインのジャズを聴きながら、ウエイトトレーニングするのがとてもお気に入りだったりします。
誰か他の人がいる場合は、耳にエアポッズを突っ込んで聴きますが、誰もいない時には大音量でかけています。
この音楽の趣味というのは、共感する仲間がほとんどいなくて、ちょっと硬みの狭い思いをしています(笑)。
ウエイトトレの目的にもよる?
なんとなく論文の内容を読んでいて思ったのは、ウエイトトレーニングの目的、というのも大きいのではないか、ということ。
私はウエイトトレーニングをする時にバラードだったり、ジャズの感じがかえって盛り上がるし、集中できるわけです。
しかし私にとってのウエイトトレーニングの時間というのは、
こういう方向性とは違って、
こんな時間だからなんだと思うんですよね。
深く落ちていくというか、瞑想していくというか、深く沈んでいくようなイメージでウエイトトレーニングをしているんです。
自分がどういうふうにトレーニングを捉えながらそれに挑んでいるかによって、使う音楽とか気に入る音楽というのも違ってくる。
この可能性は高いでしょう。
チームウエイトトレーニングの時などは、全く音楽がしていないと味気ないですよね。
ガシャンガシャンと音を落とすバーベルの音、カシャカシャダンベルが動いているような音、ハァハァという荒い息遣い…。
何だか圧迫感を感じるものです。
そんなとき、「おい、誰か音楽かけろよ!」なんて声をかけると、そのチームの音楽マスターみたいな、レパートリー豊富な選手って必ずいますよね。
「じゃあ俺入れるよ」なんて言って、かけてくれる。
たまに歌い出したりしますけど、それもありだと思っています。集中力というか、高揚感が増して、「もうちょっと頑張るぞ」、「もう少し重たいの上げてみるぞ」という気持ちになっていくというのがポイントですから。
まとめ
音楽とウエイトトレーニングの研究を読んで、実際の現場を考えてみました。ウエイトトレーニングと音楽って親和性が高いというか、ある意味セットみたいなもの。
この2つの関係についてのナラティブレビューをを読んだので、アウトプットする記事とさせていただきました。
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YUJI HIROTA
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