トレーナー業界に携わっていたら、一度は聞いたことがあることの一つ。それが「運動習慣と収入は比例関係にある」というもの。
これをそのまま当てはめたら、私たちが関わるトレーナー業の人間は相当裕福になれるはず。…ですが仕事として取り組む場合は違う、ということでしょう。
責任あるポストや決断することが必要な立場だからこそ、運動を定期的に行う重要性に気がつき継続している。
ある程度運動を継続し自分を律することが出来ていて精神的にも身体的にもタフだから仕事上のチャンスをつかむことができた。
この2つは「コロンブスの卵」のようにどちらか先かはわかりません。しかしこういった相互関係が働いているのは間違いがないのでしょうね。
この記事の中でも述べているたくさんの効用が運動にはあること。何となく皆さんもご存知だと思いますが、私が特に実感として感じているのが、「脳の活動を活発にしてくれる」点です。
運動で分泌される成長ホルモンが肝臓でIGF-1に変換されると、これが脳内の神経細胞に働きかけてBDNFという物質を増やすことがわかっています。そしてこの物質が記憶の中枢を担う脳の海馬を刺激し、海馬の神経細胞を増やすといわれています。海馬の神経細胞が増えることで記憶力はもとより学習能力は向上する可能性が高いです。認知症予防などにも効果があるでしょう。
アメリカでは運動不足が社会的問題となってきており、高校生の90%近くがその年代に必要な1日の運動量に達していないといわれています。心身の健康面、学力などに好影響を与える運動習慣ですが、アメリカではこの運動習慣による「自己管理能力」も社会的立場の形成に一役買っていますよね。
つまり体型や健康の維持が「出来る大人」の証明となっているということ。現在の状況が続けば、学生時代の運動不足である9割の学生は既にこの時期からふるいにかけられ、社会人になってからの二極化に生き残れない可能性もあります。
「~ねばならない」という意識で行わなければならないと、運動は苦痛以外の何物でもありません。しかし、こういった時代背景を理解した上で、自分が心地よいと感じる「快」を追及すること。これが運動を継続する一つのポイントなのは間違いないでしょう。
私が尊敬するビジネスマンの人は、当たり前のようにこの真理を理解しているような気がします。だからこそ、貴重な時間を投資して継続的に運動を行っているのでしょうね。
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YUJI HIROTA
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