2018年シーズンから所属してきたLeague oneラグビーチームの清水建設江東ブルーシャークス。
4年もの間、メインの現場業務として関わってきましたが、2022年5月を持って契約満了で退団となりました。
最後の最後、入れ替え戦に勝利することができ、見事にDivision3からDivision2への昇格が決定し、4シーズンで2回の昇格。
自分がチームに貢献できたことは、大きな力の1ピースに過ぎませんでしたが、結果に満足してチームを離れられるのは幸せなこと。
私を清水建設ラグビー部に導いてくれた、髙忠伸選手の引退及び退団と同じタイミング。
そして近鉄時代に選手とコーチとして、時間を共にした大隈隆明が監督として二部昇格する現場にいられたこと。
一専門家として幸せです。
複業の重要性
スポーツ現場って、究極もしかしたら明日仕事がなくなるかもしれない中、全力で自分の力を出し切ること。
だからこそ、選手だけでなくスタッフやチーム全体の熱量に、ファンは感動したりするものだと思います。
でも、現実問題、1つの業務に専心しギリギリまで仕事を行っていくというのは、やっぱりリスクでもあるわけです。
自分のキャリアのフェーズや、その現場での目的によって、1つの現場に専心し可能な限りの時間とエネルギーを注ぎ込む、という時期も必要です。
しかし、30代半ばぐらいからは「副業」ではなく「複業」、パラレルワークのイメージを持って仕事を創っていく選択肢も持っておきたいところ。
2018年に大阪での単身赴任から関東に戻ってきた私。数年をかけて「複業スタイルでの働き方」にシフトしていきました。
それぞれの現場の運営の方であったり、監督やコーチにとっては正直、腰を据えて自分のチームや組織での業務に専心して欲しいと思うはず。
当然の心境ではありますが、この感覚がスタンダードになってしまうと、日本のスポーツ業界にかかわる専門家やスタッフの雇用や立場というのは高まっていきませんよね。
好意的な意見ばかりではない中、ここ5年ほどは自分が考える「理想的な複業スタイル」で働いてきました。
ありがたいことに、清水建設ラグビー部の契約満了となった状況でも、他のスポーツ現場の仕事を必死に探さなくてもいい環境にあります。
今回のように余裕のある「自分の働き方やキャリア形成で多くの選択肢がある」状況を作れている今、改めてシフトしてきた複業の働き方に間違いはなかったな、と自信を持っています。
キャリアプランを自分で選択できるか
トレーナー関連業を生業とする人にとって、正解のキャリアというものはありません。
・ヒリヒリとした張り詰めた緊張感のあるスポーツ現場に没頭したい
・本気のアスリートの力になりたい
・スポーツ好きな大人たちを増やしたい
・痛みや怪我で運動に制限がある人達のサポートをしたい
・夢中で運動をする子どもたちのこれからを見守ってあげたい…
どれも素敵だし、上も下もない。
ただ、重要なのは「自分の働き方、キャリアプランを自分で選択できるか」。
ここなんですよね。
アラフィフになった私、意識的に少しスポーツ現場どっぷりの働き方を変えていこうと考えています。
それぞれのステージで不安を抱えているトレーナー業界に、もっと多様な選択肢を提示していけるような活動や、私自身の働き方をみせていけたらいいな、と思っています。
今までとは違う挑戦を私自身もしていくわけで、ちょっと不安もありつつ年甲斐もなくワクワクしています。
また走りながら、新しい武器を拾っていきます。
大好きなラグビーですが、現場に関しては一区切り。
本当にありがとうございました!
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YUJI HIROTA
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