Choosing wiselyキャンペーンってご存知ですか?直訳すると「賢い選択を」という意味ですが、2011年にアメリカで始まったもの。
不要な検査や治療リストを医療機関から挙げてもらうこの取り組み。2~3年前から日本にも入ってきていますが、実際の広がりはどうなのか。
今後「Choosing wisely」が広まっていくかどうかを考えたとき、大阪人の気質には合っており浸透していくのではないか、という面白い記事を読みました。
その記事がコチラ→http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201710/552958.html 「Choosing Wisely、大阪では既に浸透?」
このキャンペーンの中で、医療機関にかかった際、患者がまず医師に確認すべき5つの項目があります。
1.その検査や治療は本当に必要ですか?
2.その検査や治療にはどのようなリスクや副作用がありますか?
3.もっとシンプルで安全なものはありませんか?
4.もしもその検査や処置を受けなかった場合どうなりますか?
5.それはどれくらいの費用がかかりますか? 保険は適用されますか?
何となく日本人だと聞きづらいような直球な質問ですが、関西人は日常的にこの辺りをズバズバ聞いてくる、という記事内容。
大阪に単身赴任で住んで4年目ですが、大いに思い当たるフシがあり、ちょっと笑ってしまいました。2.3.5.辺りは真っ先に確認しそうですよね。
尋ね方は一工夫したいところですが、1~5の項目ってどれも確認しておきたいことばかり。
もれなく聞いておくことで医師にとっては当たり前すぎて説明不足である部分が明らかになったり、先生側にも患者がどういった部分に不安を感じているかを理解してもらえるはず。
円滑なコミュニケーションのきっかけに5つの質問を覚えておいて、必ずおさえておくようにするといいですね。
特に気をつけたいのが、私の親世代である70代前の団塊世代。ベビーブームと高度成長期に育ったこの世代は、往々にして「医師絶対論者」になりがち。
「先生がいったから…」と言われたことに対して疑いを持たずに思考停止になることが多いんです。
医師と関わる頻度が多い高齢者だからこそ、しっかりと自分の意志を持ち不安点や疑問を尋ねるようにしてもらいたいもの。
親に対して上記の5つの質問は聞いておいてね、と伝えておくのは大切です。
同居していたり付き添える場合は、言いづらいであろう親に代わって質問してあげるのもいいでしょう。
自分の症状に対して理解を深め、不安材料を取り除いたうえで専門家に任せる。当たり前に聞こえますが、この質を高めていくことが、今後の超高齢社会の日本においては今以上に重要になりますね。
今回はChoosing wiselyキャンペーンから診察室でのコミュケーションの重要性を考えてみました。
それではまた、お会いしましょう。弘田雄士でした。