スポーツ現場をメインとした、コン
ディショニングコーチを生業にして
いる私。
2016年以降、月に1回、専門分野
とは違うマーケティング系の勉強
会に参加しています。
そこで印象的だったのが「言葉の
持つニュアンスの違い」という
話でした。
今回はコーチング力に直結する
選択する言葉の違いについて
所見を書いていきます。
広告で表現する際、言葉の持つわ
ずかなニュアンスが、大きな売り
上げの違いを生み出す。
こんな話題になりました。
皆さんは「評判」と「口コミ」の
使い分けに関して、その細かな
ニュアンスの違いを考えたこと、
ありますか?
人によりそのニュアンスの使い
分けには個人差があるもの。
それでも例えば「評判」と聞くと、
多くの人が自然とたくさんの総合
的な評価、といったイメージを持
つのではないでしょうか。
一方で、評判に対して「口コミ」
と聞くともう少し個人的な意見と
いうニュアンスが感じられる気が
します。
そんな話し合いを聞きながら、
「自分は本業のスポーツ現場でこ
こまで『言葉』を突き詰めて考え
抜いて提供しているだろうか」
とちょっとした危機感を覚えた
のでした。
マーケットの世界において重要
視される言葉の選択。
これは当然、私が関わるアスリ
ートスポーツの世界でも同じは
ずです。
キューイングといった指導の声
掛けのテクニックというレベル
だけではなく、選手や技術コー
チと接する際の言葉の一つ一つ。
コチラもご覧ください
→コーチング上達には声かけが重要!キューイングはトレーナーの大切な技術だ
安直な言葉で「逃げる」ことを
せず、常にどんな言葉、どう
いった表現で伝えればもっと
も伝わるのか、を考え抜く。
スポーツ現場においてどんな
知識や技術よりも大切で難しい
こと。
それが「伝わるように伝える」と
いうコミュニケーション能力だと
感じています。
だからこそ、今までとは違う意識
レベルで「言葉」を大切にして
使っていく必要があるのではないか。
口で言うほど簡単な事ではないの
は、百も承知。
どんなことを行えば「選択する言
葉に対する感度」を挙げられるの
か。
具体的に考えてみましょう。
王道すぎてつまらないですが、
真っ先に浮かぶのは「読書量」
を増やすことです。
そのうえで、偏らずに様々な
ジャンルの本を読むこと。
マーケティングやIT系では、
自然とカタカナが多くなるはず
ですし、言葉のニュアンスとい
う点では、哲学系の本などは
非常に繊細です。
最近はあまり使われない表現
などでも、繊細なニュアンスを
伝えてくれる言葉は、日本文学
などから、自然と吸収すること
ができると思います。
ブログなどでは平易な言葉を
使いましょう!というのが
セオリーですが、いろいろな
言葉の引き出しや、基礎的な
語彙力というのは、やはり必
要ですよね。
これまた当たり前過ぎて、拍子抜
けされるかもしれません。
それでも違う業種の人や違う世代
の人と面と向かって、お話をする
機会を持つこと。
異文化や違う共通言語を持ってい
る人に伝わるように、相手にわか
るように話す。
普段の日常で聞き馴染みのない、
理解が難しい人たちの話を理解
しようと心を砕く。
専門分野と関係ないんじゃない?
一瞬そう考えるかも知れません
が、結局、対人でのコミュニケ
ーション能力。
この能力をしっかり磨き、相手
から信頼を得られる拝聴ができ
て、相手に届く言葉で伝えられ
る。
専門知識があるのは当たり前。
そのうえで、こういった地道な
実践の量をこなしていくのが
必要なんでしょう。
・さまざまなジャンルの本を
読むことによるインプット
・いろいろな人達と接触する
ことによるコミュニケーシ
ョン能力向上の機会
・専門知識を高めることに
加えて、こういった地道な
アプローチを重ねて、選択
する言葉の精度をあげよう