ストレングストレーニング、いわゆる筋トレの重量や回数、セット数。変数と呼ばれる要素はこの3つが代表的。他にも多くの変数要素がありますが、伝統的なこの3つを設定するのも実は結構難しいです。

シンプルなプログラムであっても、3~4週間単位でこの3つを少しずつ変化させながら刺激を変えたりして、長期的な効果を高めていくのがストレングス&コンディショニング(以下S&C)専門家の腕の見せ所。

今回は2017年に旧サイトにアップしたもののリライト版。大好きで尊敬する米ストレングスコーチのダン・ジョン氏がおススメする「超シンプルな筋トレ設定法」をシェアします。

 

ダン・ジョンおススメの強度設定法

大好きなS&Cコーチの一人

以前、ホームジムに関する記事でも紹介しましたが、私の大好きなストレングス&コンディショニングの専門家の一人がダン・ジョン氏。まだ直接お会いするチャンスはないのですが、ぜひ一度対面してお話を聞きたいコーチの一人。

歴史や宗教学の修士を持ち、トレーニングに対する見地も独特というかとても哲学的。深みがありユーモアにあふれた彼の考え方に、とても惹かれます。

そのダン・ジョン氏のブログがとても面白かったのでシェアします。「Minimalism in the gym」 

この記事では、とてもシンプルな強度設定の一つのアイディアを提示してくれているんです。

 

25レップスを利用した負荷とセット数の設定法

私自身は知らなかったのですが、The Goldilock’s methodと呼ばれているもののようです。やり方はいたってシンプル。

自分の行いたいエクササイズを選び、25回行うだけ。これをやり遂げるのにどれだけの重さで、どれくらいのセット数を要するかを数えなさい、というものなんです。

例えば…

1セット目が18回、2セット目が7回。合計2セットで25回できてしまったとしたら、それは負荷が軽すぎるわけです。

逆に25回を終えるまでに例えば8セット、平均して3回強/1セットしかできないのであれば、その負荷は重すぎると考えます。

25回を終えるのに、3~6セットぐらいで収まる負荷が一般的には最も効果があるとダン・ジョンは提言しています。

さらに、これが常に6~7セットで行っているとなると判断が非常に難しいところ。強度が高すぎるために回復に時間がかかってしまうかもしれず、オーバーワークになるかもしれないよ、と続けているのです。

ダン曰く、7回、6回、7回、5回。通常はレップ数はこんな風に緩やかな波形で推移するのが自然なこと。数え間違いや、補助者を入れてのスポットでの回数は入れないように注意しましょう。あくまでも純粋なレップ数だけを数えること。

これを週3回3週間続けていきます。

合計のセット数を数えてモニターしておき、減ってきたら随時負荷をあげていく調節を行う。逆に多くのセット数を要しているようならば、適宜負荷を軽くする。

…すごいシンプルです!

それでいて自己研鑽のためのトレーニングであれば、これで十分に漸進的過負荷(常にちょっと上の刺激で体が適応し強くなる負荷をかけること)がかかっていくのではないでしょうか。

 

自分で試してみた感想

この記事の中ではセット間の休息時間には言及していませんでしたが、一般的なストレングストレーニング同様、60~90秒という間隔で行うイメージだろうな~、と私は理解しました。

シンプルだけどとても納得しやすい今回のアイディア。早速数を数えて記録を取りつつ、自分でも適宜、取り入れ始めました。普段と違う施設でざっくりと筋トレをする際などには、すごく重宝するメソッドです。

補足として:一般的な5×5法との違い

25レップ法と5×5法

ちょっと混乱しやすいのですが、今回ご紹介しているアプローチは俗にいう5x5法とは違います。5x5法といわれるアプローチは、クラシックに親しまれてきたやり方。胸や背中、お尻や足といった大きな筋肉を5回5セットで行うものです。

ボディビルダーや筋肉量をつけたいラガーマンなどには有効なアプローチで、ベンチプレスとチンアップでのスーパーセット、というように主動筋・拮抗筋で構成し、セット間インターバルは3分と長めにとるのが特徴的。

私が個人でストレングストレーニングを行うときも、ごく単純に5回x5セット、という形式を用いることが多いです。

もしくは、1種目にて25回のレップ数を行う場合は、7、6、5、4、3回というパターンで重量を徐々に上げていきます。

最初からセット数と回数がはっきりしているので取り組みやすく、筋肥大にも有効だと感じています。

一方で本当にそれぞれのセットにて自分に必要な重量を適切な数で行っているか、わからないというデメリットもあります。

 

組み合わせてみるのも面白い

本当は毎回記録をとるべきなのですが、面倒くさがりな私は毎回のセッションの記録を残していません。しかし実験として面白いな~と思い、週3回のストレングストレーニングを25レップ法で1週間、5×5法で1週間というように交互に行い1か月記録を取りました。

結果的に総重量は5×5法の方が多くなりました。スーパーセットで行っているとはいえ、やはりセット間インターバルが3分っていうのは大きいです。

そして翌日の筋肉痛の感覚やダメージは、25レップ法の方が軽かったです。総重量が上回っているし、1回ずつの関節や筋へのストレスは5×5法の方が高いので、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが。

ただ個人的には、2日連続でウエイトを行うのにもストレスがない25レップ法が好きだなぁと感じています。

効果は個人差もあり一概には言えません。しかしトレーニング変数は細かく変えた方が効果的である、というのが今のS&C業界での有力な説ですよね。

インシーズン中のトレーニング強度を変化させるタイミングなどに、時折25レップ法を混ぜるのは面白いと思っています。

 

まとめ

・シンプルすぎるけどやってみると奥深い25レップ法はおススメ

・いろいろな要素をそぎ落として本質を語るダン・ジョンはやっぱり格好いい

・古典的な5×5法と25レップ法を混ぜるのも面白いよ

 

 

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。









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