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免疫力低下の原因とその対策。SIgA分泌型免疫グロブリンAについてのまとめ記事

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乾燥し寒くなってくると増えるの
が、風邪やインフルエンザの罹患
者。

よくトレーニングをしている人や
アスリートほど、俗にいう風邪に
よくかかる印象ってありませんか?

・体を守る作用がある脂肪が一般
的に少ない

・高強度のトレーニングを継続す
るため、体の免疫機能を高める副
交感神経の働きが弱い

などという理由。

なるほどなぁと思う半面、これだ
けでは腑に落ちない部分がありま
した。

2018年12月末に送られてきた、
NSCAジャパンの機関誌である
ストレングス&コンディショニ
ングジャーナルに、とてもわか
りやすく面白い記事が掲載されて
いましたので、私のアウトプッ
トとして情報をシェアしたいと
思います。

参考文献:Strength & Conditioning Journal 2019年1・2月号 P18-23

免疫力の指標となりうるSIgA

風邪やインフルエンザなどの感冒。
総称して「上気道感染症」という
正式名称があります。

オリンピックや世界大会などで、
上気道感染症に罹患し、チーム
全体に広がってしまう、といった
ケースは実際に起こりやすいもの。

一般的なガイドライン同様、
充分な睡眠と栄養、手洗い・うが
いなどは徹底しているものの、
やはり目安となる指標や原因、
具体的な対策などは知りたい
すよね。

そこで重要な役割をもつのが分泌
型免疫グロブリンA(SIgA)です。

SIgAは、唾液、鼻汁、汗などの
分泌液に存在し、病原体が粘膜か
ら入ってくるのを防いだり、毒素
の中和作用をもっているため、
粘膜免疫の指標として考えられて
いるのだそうです。

このSIgA、最近は簡易検査キット
が開発されて、10分ほどで免疫機
能評価ができるとのことですが、
チーム単位で全員測定となると、
まだまだ現実的ではないですよ
ね。

そこでおおまかな評価ができる
であろうポイントも、本誌では
紹介してくれていました。

 

SIgA低下のサインになるもの

[box class=”yellow_box” title=”SIgA低下のサイン”] 1.休養後の回復の程度
2.寝つきや寝起きの良し悪し
3.口渇感(安静時の口の乾き、唾液のネバつきなど)[/box]

2.の睡眠に関するものとして
は、睡眠効率がSIgAと相関関係
があるのが判明。

[aside]睡眠効率=睡眠時間/寝床に入っていた時間x100[/aside]

この3つに関しては、選手が
セルフチェックとしてできる
もの。

私が関わるチームでは、クラウ
ドシステムを利用した体調管理
を活用しているため、風邪が流
行する時期の1~3の要素を特に
注意深く見ていくことで、ある
程度対応できますね。

合宿時こそ気をつけるべき上気道感染

誌面にはSIgAが低下する原因が
紹介されています。

1.高強度運動
2.高地滞在
3.脱水を伴う減量
4.無月経アスリート
5.長距離移動

詳細を説明していくのは、本誌
を実際に見てもらうとして、
私が改めて感じたのは、
「やはり合宿時にこそ感染の
予防をすべきだなぁ」とい
うもの。

SIgAが低下しやすい、ハード
ワーク、長距離移動、脱水し
やすい時期(G.Wや夏季)な
ど、複数要素が関わってくる
からです。

女子選手で長距離を専門とし
ている場合などは、高地滞在
や無月経という条件も当ては
まる可能性があります。

合宿時にのみ、ちょっと面倒
に感じるかも知れませんが、
RPE(主観的疲労度)だけで
なく、口渇感や体重の変化
など、毎日細かくチェックし
ていくのは有効ですね。

 

注目すべき乳酸菌B240

指標となるSIgA。

[box class=”glay_box” title=”唾液SIgAへの効果”]

唾液SIgAを調べると、継続的な乳酸菌B240の摂取により高まり、上気道感染のリスクを減らすと報告されている。

【参考文献】Shinkai. S., M. Toda, T. Saito, M. Tsubouchi, K. Taira, K. Kakumoto, T. Inamatsu, H. Yoshida, Y. Fujiwara, T. Fukaya, T. Matsumoto, K. Tateda, K. Yamaguchi, N. Kohda, and S. Kohno.
Immunoprotective effects of oral intake of heat-killed Lactobacillus pentosus starin b240 in elderly adults: a randomised, double-build pracebo-controlled trial. Br. J. Nutr. 109: 1856-1865. 2013

[/box]

大事な時期を迎える前、免疫を高
めておくために、試合1ヶ月以上
前から意識的に乳酸菌B240を
とり続ける、というのはピーキ
ングが必要なスポーツでは有効
しょう。

最近市販されたものでいえば、
大塚製薬から発売が始まった
「ボディメンテ」が乳酸菌B240
を含んでいます。

ゼリー飲料としても出ているので、
陸上やトーナメント型の公式戦ス
ポーツの選手には期間限定で摂取
するよう、アドバイスしていこう
と考えています。

ビタミンAやDの摂取を大切に
する、などもっと細やかなポイ
ントも、非常にわかりやすく紹
介してくださっていました。

NSCA会員の人は、ぜひじっくり
と読んでみてください。

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。
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