猛暑が続く夏にトレーナーが絶対に覚えておくべきこと

連日とてつもない猛暑です。

命の危機すら感じる日中の気温と湿度。

基本、冬のスポーツであるラグビー。そのラグビーの社会人チームのコンディショニングコーチをしている私としては、この時期の練習やトレーニングは本当に難しくなったなぁ…と感じています。

日本の夏の暑さを考える

2017年の北海道キャンプの酷暑

先日久しぶりに2017年まで在籍した近鉄ライナーズのS&Cコーチと連絡を取り、近況報告。北海道北見市へのキャンプ準備を進めている、という話を聞いて
「時間が経つのは早いな~」
と感じたもの。

…思えば2017年の7月末の北海道の気温も異常でした。

14時からの練習試合も気温は35℃。幸い重度の熱中症の選手などは出ませんでしたが、グラウンド脇で直射日光を浴びているだけでも、相当体力を消耗するのがわかりました。

フル出場は一人もいなかったものの、この炎天下で全力でラグビーを行うというのはちょっと現実的ではなくなってきた気がします。

リカバリーで訪れた小学校のプールにて

練習試合翌日には、選手全員で近所の小学校へ移動。30分ほどのプールリカバリーセッションへ。

雪が頻繁に降る北海道らしく、プールはビニールハウスのように囲まれているため、信じられないような暑さに!

…50℃でした。普通にミストサウナぐらいの感覚はあり、室内に入り2~3分で汗だく。

キャンプ時期だけを捉えれば、「今年の北海道は暑かったよな~」という思い出話で済むのですが、世界全体のこの温暖化傾向。

スポーツの世界での影響も計り知れないよな~、とリアルに心配になっています。

こちらもあわせて御覧ください→スポーツでの熱中症対策を知ろう!わかりやすい動画やおすすめグッズ教えます

世界全体で加速する温暖化

北海道だけ、日本だけではなく、気温上昇は世界全体の流れ。

二酸化炭素増加による温暖化には根拠が薄い!そう主張する研究者も多くいるとのことですが、どう考えても地球全体が「風邪気味」になっているのは間違いないでしょう。

3年連続で世界平均気温を更新中という事実

2016年は世界平均気温が過去最高。しかも2014、2015、2016年と3年連続して記録を更新しているというのはご存知でしょうか。

2016年に関しては、エルニーニョ現象が続いたことの影響も示唆されていましたが、やはり大局的にみると、主な要因は世界的な温暖化と温室効果ということ。

2017年の北見市の暑さが気になって、7月上旬の北海道の最高気温の平均をみて愕然としました。データは札幌市のものだったのですが、平年は23.7℃が平均だったのが、今年は28.0℃。

8~9月になっても酷暑の夏になるのは間違いなさそうです。

部活動には国レベルでの迅速かつ積極的な介入が必要

子供の体温調節機能は大人とは大きく違う

2018年7月23日。

237地点で猛暑日となりました。39°を越える地域もあり37°超えが多発。埼玉県熊谷市では日本最高気温となる41.1度を記録。

外気温が体温よりも高い状態が数時間も続くわけです。

正直、この環境下ではスポーツどころではありません。私も中1でクラブチームに参加し女子サッカーに励んでいる娘がいますので、本当に心配。

なぜなら子供の体温調節機能は大人のそれとは全く違うからです。

わかりやすく説明してくれている記事がさっそくUPされていましたので、詳しくはコチラを参考にしてみてください。

簡単に言えば、有効に働く汗腺の数が少ないため、水分補給をこまめにしても、大人ほど体温を下げる発汗の働きに効果がないということです。

それに加えて、地面からの照り返しである輻射熱のダメージが小さい子供のほうが大きい、ということもあります。

明確に大人と子供の違いを知っていれば、大人への対応と同じように室外での活動を考えてはいけない、というのは理解してもらえるはずです。

現場の指導者やコーチにだけ決断をさせないことが大事

担当教員やコーチには、臨機応変に活動の中止をしていただきたいと思う反面、なかなか1指導者だけで決められることでないのも理解できます。

台風や大雨ではなく、快晴ゆえの中止、というのは今までの我々の感覚ではないですしね…。

だからこそ、国レベルでの熱中症対策としてのスポーツ活動のガイドラインをもっと周知すべきです。

暑さ指数(WBGT)をもっと一般の方にも浸透させて、WBGT31°以上での部活動やジュニアスポーツ活動は中止、とはっきり伝えていって欲しいもの。

そうすることで、教育の一環として行っているスポーツ活動に関しては、堂々と中止の決断をすることができるでしょうし、モンスターペアレンツからの苦情も出にくいはずです。

まとめ

「日本の気候変動とその影響」という国がまとめたレポートにも、2100年までに平均4°以上は気温が上がるであろう可能性が示唆されています。

西日本を襲った記録的大雨のように、高温化が進むことにより大雨日数も増え、水害の危険性も高まるであろうとのこと。

スポーツ現場に携わる人間として、正直できることは多くありません。

しかしチーム関係者や各スポーツ協会のスタッフも共通見解として、高温化のリスクを認識しておく必要がありますよね。

実際のスポーツでは、運営上の問題と折り合いをつけながらもナイター開催を中心にする、湿度と気温が一定以上であれば試合時間を短縮するなどといった工夫は今後必要になるはず。

2020年に日本で行われるオリンピックも開催は8月。今の環境下でマラソンが日中に行えるとは到底思えませんよね。

早急に対策・対応が必要な問題です。

ずっとその危惧が謳われてきたものの、遅々として進まなかった地球温暖化問題。本当に皆がこの問題を真剣に考えなくてはいけない時期にきているのだと思います。

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YUJI HIROTA

アスリートスポーツの現場をメインに活動するトレーニング・コンディショニングの専門家。「コンディショニングコーチ」ですがスポーツトレーナーといった方がわかりやすいのかも。実は鍼灸師でもあります。
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